学校から帰り、小川で魚釣りをしていると友達が来て”変わった色の亀を見せたろ”と言ってきました。
私が知っている亀は小川で捕まえたり、田んぼで捕まえて遊んだ亀で、薄黒い色の亀が殆どでした。
今では自然環境が悪くなり、亀を見られるのは一部の野池や神社またはお寺の池でひなたぼっこしている亀が見れる程度です。
そして亀の色は、私が小さい頃見た亀と全く同じで、遠くから見たら黒灰色のように見えます。
友達が鼻高々に見せてくれたのは頭部、手足の一部そして甲羅とお腹が真っ赤の亀でした。
私がそれを見た時、本当の亀かと言ったことを今でも覚えています。
そしてしばらくこの亀と遊んでいますと、友達の親父さんが”こら!また悪さしやがって”と怒鳴りげんこつで友達の頭をポカリ、友達は頭を押さえ”ゴメン、堪忍して”と謝り続けていました。
そこで私が知ったのは親父さんが怒るのは当たり前で、今で言えば塗装業だったのです。
しかも当時はペンキは貴重品で高価でしたから親父さんが怒るのはもっともでした。
そこでこの赤い亀は、彼が亀に赤いペンキを塗った事がわかり、私はすっかり騙されていたのです。
しかし私にとっては懐かしい赤い亀の思い出です。
本当にお腹や足の色が赤い亀はいるのでしょうか
地球上に亀はおよそ 250~300種類いると言われています。
品種によっては絶滅危機の亀もいれば、未発見の亀がいる為種類の数はその時によって変動します。
そして亀は世界で寒い地域を除き殆どの所にいろいろな亀が棲んでいます。
そして陸だけ、あるいは水中のみ、またはその中間域に棲んでいます。
さて日本には赤い亀がいるのでしょうか。
答えは”います”。
それは世界に誇る天然記念物で沖縄本島の北部で通称”やんばる”という地域、そして渡嘉敷島と久米島にのみ生息しているリュウキュウヤマガメです。
頭や首には模様のように赤色が配色され、そして手足も同じように赤色の模様が鮮明に入っています。
もちろん甲羅も赤色ですがお腹は赤くありません。
もちろん個体によって色の濃い薄いはあります。
そしてこの亀は天然記念物ですから捕まえて、個人では飼うことは出来ませんし売買も禁止されています。
それだけ貴重な亀なのです。
それでは他に世界で顔や手、足またはお腹が赤い亀がいるのか捜して見ましょう。
世界各地にいる亀はその土地環境により甲羅が高かったり低かったり、また甲羅の模様も変化に富んでいます。
そして色も違います。
その中、フロリダレッドベリーと言う亀は幼亀の時、身体全体が赤紫色です。
成長するにしたがっていろいろな色や模様に変化しますが、一部の亀のお腹は完全に赤色です。
ただ亀の赤色はすべて純赤ではなくオレンジに近い赤色です。
南アフリカ共和国やザンビアにいるソリガメはお腹の外甲が赤く、お腹の半分がそして胸、肩、のどなどが赤く、中国やラオスそしてカンボジアに生息するモエギハコガメは顔(下顎)、横、頭部および背の中央も赤いです。
また中南米各国にいるリクガメのアカアシガメは前脚に大型の鱗が赤くなり頭部も赤くなっていますし、この近くにいるコロンビアジャクガメは、お腹が赤やオレンジ色の個体も生息しています。
ところで世界には足や手、お腹や顔または甲羅など赤い亀はそんなに多くの種類はおらず、全体が赤い色をした亀は存在しません。
ただ日本のリュウキュウヤマトガメはその中でも最高にカラフルな亀です。
皆さんもネットで調べられるより図書館の図鑑で調べられた方がより鮮明にお解りになると思います。
また沖縄に行かれる機会がありましたらぜひリュウキュウヤマガメの事を聞いてみて下さい。
飼っているカメのお腹が赤くなった
飼っている亀をそのままではなく、お腹を赤くして楽しむという人達がいます。
本来なら自然のままがベストなのですが時代の流れでしょうか。
そしてその方法は亀の餌で”レプトミンスーパー”と言う市販の餌を与えることによって腹甲が赤くなってきます。
この餌の原料はエビなどが主体なのでその成分が亀のお腹を赤くするのではと言われています。
ただ、ここで気をつけなければならないのは、何もしてないのに腹甲が赤くなる場合があります。
これはカルシウム不足が原因である事が多いので、変だなと思われた時は、すぐ獣医師の診察を受けて治療して貰って下さい。
またお腹の腹甲と腹甲の間が赤くなることがあります。
これは水質が悪くなって亀のお腹に雑菌が入った症状なので、その場合は獣医師の診察を必ず受けて下さい。
まとめ
亀は住む地域や気候で体型やその色が変わるのではないでしょうか。
案外シンプルな亀の色が住むところによっては保護色になるのでしょうし生息地域によって甲羅の形が違ったり、各部の色が違ったりしています。
また甲羅の模様がすごいと感じる亀もいます。
そこでペットとして自宅の部屋の中に飼っておられましたら健康には十分注意してやって下さい。
そうすれば疲れて帰宅された貴方を優しく癒やしてくれるでしょう。
今のあなたにおすすめの記事