カメは分類すると何百種類も存在し、その生態も様々だと知られています。
カメというとペットとして飼いやすく人気なのがリクガメです。
では、リクガメは他の種類のカメと何が違うのでしょうか?
その違いを調べてみました。
リクガメと水棲ガメ、ウミガメとの違いとは?
まず、ひとくちにカメと言っても、その生態によって大きく二種類に分けることができます。
それはリクガメと水棲ガメという分類です。
一番の大きな違いは生息場所で、陸上で暮らしているか、水辺で生活しているかの差があります。
リクガメは泳ぐことができません。
陸上で生活しているため手足に爪を持ち、その多くが四肢を甲羅にしまうことができます。
手足の爪は穴を掘りやすくするために備わったものです。
外敵から身を守るために甲羅が非常に固いのも、まさにリクガメならではの生態系の進化だと言えるでしょう。
ただし、ほとんどのリクガメはひっくり返ってしまうと自力で起き上がることはできません。
もしペットのリクガメがひっくり返ってしまったら、ぜひ助けてあげてくださいね。
リクガメの特徴はこれだけではありません。
リクガメの平均寿命は八十歳。
中には百五十歳まで長生きする種類も存在します。
鶴は千年、亀は万年ということわざがあるように、リクガメは長寿だと言えるでしょう。
その寿命の長さと比べると、母子共に過ごす時間は非常に短く感じられます。
孵化してから八十日間は親子で過ごしますが、その後は一匹で生活をしていきます。
産まれてからの八十日間、親の愛情を感じられる貴重な日々を送るのです。
対して水棲ガメはどの点に違いがあるのでしょうか。
水棲ガメは水中での生活が主となります。
効率よく泳ぐために体は流線型。
陸上に上がる時に困らないよう、長い爪を持っています。
これにより、爪を引っ掛けてスムーズに水中から出ることができます。
また、水棲ガメの多くは、ひっくり返っても首の力で起き上がることができます。
リクガメと違い自ら態勢を立て直すことが可能です。
平均寿命は六十〜七十歳だと言われています。
リクガメと水棲ガメでは生態の違いから、飼育環境も異なってきます。
水棲ガメは家庭で面倒を見やすい小型種が豊富です。
餌が少量で済むのも魅力的でしょう。
ですが水槽で飼う以上、水の入れ替えや甲羅干しが必要です。
怠ると皮膚病になるリスクが高まるため、マメなケアが必要です。
人気のリクガメは中型種からが主流となるため、飼育スペースは広めとなります。
餌は野草、野菜、果物と言った広範囲の中からたくさんの量を食べます。
餌代は水棲ガメに比べると負担になる可能性が高いでしょう。
甲羅干しの心配はありませんが、寄生虫がつく可能性があります。
場合によっては処理が必要になるので、ペットショップで相談してみましょう。
このように、陸上か川辺かによって、カメにも大きな違いが現れてくるのです。
では、ウミガメとリクガメは何が違うのでしょうか?
ウミガメはその名の通り海で生活を営む大型のカメの総称です。
リクガメとは、陸に住むか海に住むかという大きな違いがあります。
足がヒレのような形状になっており、大海を泳ぐ必要があるウミガメならではの特徴だと言えるでしょう。
甲羅に四肢をしまうことができないのもリクガメとの違いです。
産卵の際に海から上がり地上に現れるのもこのウミガメです。
時たまニュースに取り上げられる浜辺でのカメの産卵は、ウミガメの話だと考えて間違いないでしょう。
カメと言っても、その生態や身体的特徴から様々な分類を行なうことができます。
ペットとして飼いたい人は、カメの種類によって必要な準備が違ってきます。
リクガメは人気ですが、飼育する環境を整えるのが難しければ、他のカメを視野に入れて考えても良いかもしれません。
まとめ
カメという言葉を聞くと、どの種類も同じだと考えてしまいがちです。
ですが実際には多くの違いがあり、水中に住むのか、陸上で暮らすのかによって、生活習慣に合わせた進化を遂げていることが分かりました。
餌や体つきの違いだけでなく、寿命の長さまで異なるカメの世界。
リクガメがペットとして人気があるのは、穏やかな性格や飼いやすさだけでなく、奥深いカメの世界に惹きつけられる人が増えている証拠なのかもしれませんね。
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