昔からナマズやネズミが不穏な動きを見せるのは地震の前兆であるという伝説があります。
ならばカメは地震の前兆で暴れるのか検証します。
動物たちの異常行動の科学的根拠
このほど科学的研究により、地震の2週間前には空中のイオンと自由電子の増加がみられ電波に影響を及ぼしていたことから、震源地上空のイオン圏に乱れが生じていたことが突き止められました。
このイオン圏の乱れは地震の前に起こる地殻変動で地表から大量に放出された陽イオンに起因すると考えられています。
この大気中に増えた陽イオンは人間を含めた動物たちに多大なストレスを与えて異常な行動へと駆り立てるのだということです。
陽イオンの影響で血中に増加したセロトニンというホルモンが落ち着きを失う、興奮する、じっとしていられない、思考と行動が混乱するなどの症状が現れる「セロトニン症候群」が動物たちの異常行動の説明になると研究チームは解釈しています。
つまり、地震前の動物たちの異常な行動は決して神秘的な予知能力ではなかったということが、今回の研究から導き出されるかたちとなりました。
地震の前兆とされる報告
海における前兆の報告例
- 海からたくさんのカニが這い上がる
- 深海魚が多く浮かび上がる(2016年2月、新潟県ではリュウグウノツカイが佐渡沖で生きたまま発見されました)
- イルカやクジラが大量に浜などに打ち上げられる(2011年3月、三陸で約350頭ものクジラが亡くなっていました)
- サガミザメが揚がる(サガミザメが揚がると要注意と言われています)
山における前兆の報告例
- 普段は見かけない鼠などが多く移動する
- 多くの犬が数日前から遠吠えする
- 冬眠中のヘビやカメやネズミなどの動物が起きて動きだす。
- 富士山の樹海でコウモリの大群の異常行動。
- 岐阜県のラドン温泉のラドン濃度が観測史上最大規模の異常値を示した。
まとめ
前兆例に述べたものはあくまでも可能性であり、必ず地震によるものであるとは断定できません。
しかし、「備えあれば憂いなし」。
気を付けるべきことなのかもしれません。
ナマズがそうであるように、水中に生活する動物や魚などは振動に非常に敏感です。
そう考えると、カメも「セロトニン症候群」が発症して大暴れすることも不思議なことではありません。
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