亀の不思議な生態はご存知でしょうか?
温度によって??ということは、亀って性別が無いまま生まれてくるの?
そうなんです!孵化する前の卵の状態では、亀は性別が決まっていません。
ではどのように性別が決まっていくのでしょうか。
亀の不思議なしくみ
人間の場合、染色体の組み合わせによってお腹に命が宿った時に性別が決定しますが、亀は違います。
ほとんどの種類の亀が、産卵直後の卵の段階では性別が決まっていません。
卵がかえるまでの一定期間中の土の温度によって性別が決まっていきます。
これを「温度依存性決定」またはPSD(Temperature-dependent sex-determination)といいます。
すっぽんやトカゲなど、温度で性別が決まらない爬虫類もいますが、同じ爬虫類のワニやトカゲなどが温度環境で性別が決まる生物です。
一部の種類を除き、以下の3パターンで性別が決まるのです。
- 28℃以下でオス
- 28℃~29℃の中温でオス、メスどちらも
- 30℃以上でメス
以上のように、おおまかですが性別が決定します。
温度の範囲については諸説ありますが、なんとも不思議なしくみですよね!
孵化するときの温度環境で決まるということは、性別の偏りも気になるところです…
近年の地球温暖化に伴い、砂の温度が高くなったため、砂浜で産卵をするウミガメはオスとメスの比率が変わってきているという調査結果もあります。
ウミガメは孵化するときの温度が高いほどメスが生まれる割合が高くなるため、メスが増えているのです。
性別が偏れば、個体の数は減っていく一方になります。
温暖化は様々な生物にとって脅威となっています。
まとめ
遺伝によって性別を決められる方法があるにもかかわらず、温度で決定するという方法がどうして進化していったのでしょうか?
この分野は奥深く、種族全体のバランスを保つためといった説もありますが、研究がすすめられている今もまだ解明されていないのです。
理由がわかっていないというのが神秘的ですよね。
まだまだ謎だらけの進化について、解明されていくことも楽しみのひとつであります。
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