毎年ある時期になると砂浜がウミガメだらけになってみんな一斉に産卵するシーンがテレビで放映されます。

そのシーンで一番印象的なのは産卵するウミガメが涙を流すところです。

その姿はとてもドラマチックで多くの人を感動させてきました。

しかし、なぜ産卵の時ウミガメは涙を流すのでしょうか。

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ウミガメの産卵

ウミガメは5月から8月に砂浜で産卵します。

それは2・3年の周期に1回だけでなく複数回することが普通で、多いと6回する亀もいるそうです。

1回に100個もの卵を産みますが、大人になれるのは1・2匹程度と言われています。

産卵する際に60cmほどの深さの巣穴を掘ってそこに卵を産み付けますが、卵は柔らかいため割れることはないのです。

産卵の際の砂浜の温度の違いでその亀の性別が決められます。

その温度が29度以上だとメスでそれより低いとオスが生まれることが多いようです。

この産卵は日本で見ることができます。

兵庫県明石市の林崎松江海岸や奄美大島の大浜海浜公園が有名です。

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涙の訳

ウミガメが産卵時に涙を流すのはなぜなのでしょうか。

それは産卵に感極まっているのでしょうか。

痛くて泣いているのでしょうか。

どちらも違います。

それは生理的現象によるものなのです。

ウミガメは水分補給のためにたくさんの海水を飲んでいます。

その塩分濃度は濃いため不必要な塩分を体内から出す必要があるのです。

ウミガメは目の横にある塩類腺という器官で体内の塩分を調整しています。

不要分の塩分はここから塩分を含んだ粘液になって体外に排出されるのです。

これは上陸したときの目の乾燥を防ぐ効果もあります。

この現象は産卵の時しか起こっていないように見られますが、海中にいて分かりにくいだけで実は普段からこの方法で塩分を排出しているのです。

まとめ

ウミガメの産卵の姿はとても幻想的です。

たとえその涙が感情からくるものでなくても美しいものです。

環境の悪化でこの産卵が脅かされている事実もあります。

ウミガメの涙を守っていきたいですね。

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