庭やベランダで飼っている亀はふだん上から見ているのですが、室内で飼っていると水槽の横からしか見ないのではありませんか。
亀の体調や状態を見るのには横からだけではなく上からも是非見るようにしましょう。
上から見ますとなんだか甲羅がおかしく汚れているのではと感じることがあります。
甲羅は普通滑らかな曲線を描いていますが亀を捕まえて見ますと甲羅が凸凹しているのです。
触ってみると甲羅が柔らかくなっていたり甲羅の形が凸凹になったりします。
これは亀の必要とする栄養分のカルシウムが不足している場合に起きる症状です。
もちろん甲羅のみならず骨格にも影響が出てきますので、亀の与える餌や栄養補助食品などには注意してやって下さい。
また症状は少し違いますが甲羅の脱皮が上手くいかない場合に起きる脱皮不全があります。
亀は爬虫類なので脱皮をします。
ただ他の爬虫類はそのままの姿で脱皮をするのですが、亀の場合は少しずつ皮が剥がれ落ちるように脱皮しますので、いつ脱皮したのか解らない時もあります。
そして脱皮をする事により亀は少しずつ成長して行きます。
この脱皮ですが自然と上手く行く場合は良いのですが、上手くいかない場合があります。
自然界に住んでいる亀は感染症などにかかっていない場合は脱皮する際に木などに甲羅をこすりつけ上手く脱皮するのですが、家で飼育していますと生育環境が全く違いますので脱皮が上手くいかない場合があります。
脱皮したはずの皮がまだくっついていたりいろんな症状が出てきます。
無理矢理脱皮を手伝うつもりでそれを引っ張ったりして亀を傷つける場合もありますので、獣医師に診察して貰うのが賢明な方法です。
どうして甲羅の変形や脱皮不全が起こるのでしょうか
これは飼育環境が悪いと多く発生します。
これは人間も含めすべての動物にも当てはまります。
亀はもともと自然の中で生きており、人工的に与えられた環境では上手く馴染むことが出来ません。
そこで飼育する時は出来るだけ亀の好むような設備や飼育方法を考えてやりましょう。
甲羅干しができる環境が無いのは一番の命取りと言っても過言ではないです。
亀は常に清潔な水そして日光浴が一番大切なのです。
紫外線を浴びてカルシウムを吸収できるようにし甲羅や皮膚を消毒および滅菌するのが欠かせません。
そしてカルシウムが不足しますと甲羅や骨格の成長にものすごく影響が出てきます。
他にも原因が考えられますが主たる原因はこれらです。
カルシウム不足をどうすれば良いか
何か解らないことがあれば獣医師に相談されるのが良いでしょう。
前項のような症状が出たらまず獣医師に診察して貰うことです。
そして治療を受け指示に従い行動するのがベストです。
極端なカルシウム不足であれば医師がそれなりの処置をし、投薬もしてくれるでしょう。
そして獣医師は亀の生育環境の改善も指示されるでしょう。
一番大切な事は飼い主が亀を十分日光浴をする設備を作ってやることです。
これは天然の資源ですし野生の亀は日光浴をするだけでカルシウムを十分身体に吸収しています。
また室内で飼育している場合、外に出して日光浴をさせられない場合は紫外線ランプを、ペットショップにて相談され購入して亀に当ててやるようにしましょう。
それと亀の食事ですが亀にも栄養バランスが必要である事を忘れないで下さい。
また他にも甲羅が汚れて見える事があります。
これは亀の甲羅にコケや藻が生えているのです。
はじめはうっすらとしか生えてないので余り気がつきにくいのですが少し大きくなるとはっきり解ってきます。
甲羅にコケや藻が生える原因と対策は?
甲羅にコケや藻が生える原因は簡単なことで水が原因です。
陸亀以外は水中で餌を食べ、糞を水中に排泄します。
この水を常に交換しないと水はますます汚れてきて富栄養化になり、コケや藻が生えてきます。
そしてこれらが成長しその結果亀の甲羅にも生えてくるようになります。
もしこのままであれば亀はどうなるのでしょうか。
これでは亀が日光浴をしても日光が亀の甲羅や皮膚に殆ど当たらず日光浴の意味が無くなります。
亀に日光浴の必要性は甲羅の変形や脱皮不全の項に記載していますが、亀の健康を阻害するものでしかありません。
それではどうすれば良いのでしょうか。
コケや藻がまだ生えたての頃でしたら日光浴をさせて下さい。
そうすればコケや藻は乾燥して枯れますので使い古した柔らかい歯磨き用のブラシで軽くこすって下されば簡単に除去できます。
少しコケや藻が大きく成長してこの方法では駄目な場合はイソジンを購入して水で10倍に薄め、スポンジなどにその溶液をつけて亀の甲羅に塗ります。
その際亀の目や口に入らないよう気をつけて下さい。
そして日光浴を十分させてその後、柔らかいブラシで甲羅のコケや藻を取り除いて下されば簡単に 取り除くことが出来ます。
ただイソジンの色が残る場合がありますが、これは日にちが過ぎればだんだん取れてきます。
まとめ
亀は成長するにしたがっていろいろな症状や病気をします。
人間同様、亀が住む環境はもちろん食事や運動そして日光浴が非常に大切な日課です。
亀をペットとして飼う以上、亀を単なるペットではなく家族の一員として大切に育ててやって下さい。
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