カメは元来雑食性の生き物で、自然状態ではかなりの広範囲にわたって様々なものを食べます。
とはいえ個体によっては好き嫌いもあり、また年齢などによってその嗜好は変化していきます。
配合飼料はある種パーフェクトフードですが、バランスが良すぎて嗜好性に欠け、なかなか食べないという個体ももちろんいます。
そういった場合の対処法を紹介します。
時にはカメにも躾が必要?!
配合飼料は人工飼料が作られるようになってからの長い試行錯誤の末、ほぼ「それだけ食べていても生きていける」ものとなっている大変便利なものです。
動物性、植物性両方の原料がバランス良く配合され、カルシウムやビタミンDなどカメにとって特に重要な栄養素も加えられています。
カメが好んで食べるよう大きさや匂いなど工夫をこらしてあるため多くの場合まず問題なく食べますが、時として全く食べようとしない子もいます。
他の餌はよく食べるというケースではついつい食べっぷりにつられて好物ばかり与えてしまうこともありますが、それこそが好き嫌いを形成する原因になります。
そういう場合は末長いカメの健康維持の為、心を鬼にして一時断食させることも必要です。
もともとカメは断食に強く、そのスローモーなイメージもカロリー消費を最低限に抑える生態に由来しています。
一週間くらいの断食ではビクともしません。
空腹が募ってくればさすがに好き嫌いを言わずに良く食べるようになります。
まずは2〜3日様子を見ながら絶食させ、その後配合飼料を与えてみましょう。
私の過去のケースでは最高二週間の断食の末に食べるようになり、その後は好物になったのか他のカメに比べても配合飼料を特に好むようになりました。
好きなものから少しずつ
しかし絶食一本槍ではさすがにカメもかわいそうなので、その前に試していただきたいのが人間の子供にもよく行う苦手克服法である階段方式です。
つまり苦手なものをわからないように好きなものと混ぜていき、匂いや味に慣れさせる方法です。
私の場合は乾燥イトミミズや釣り餌の昆虫、乾燥エビを買ってきて配合飼料と混ぜ合わせながら慣れさせるやり方が効果的でした。
最終的に混ぜ合わせなくても一緒に入れて両方食べるようになればまず問題ありません。
その後は配合飼料だけ与えた時でも食べるようになりました。
まとめ
カメの嗜好として動物性の餌を好む傾向があり、とくに幼い個体には顕著です。
そのため動物性原料の配合率を多くした嗜好性の高い配合飼料も市販されています。
しかし聞いた例では幼い時期にササミ肉を好むからと大量に与えてしまい、その後配合飼料どころが肉以外の餌を拒むようになってしまったカメもいたそうです。
当然健康状態も長く良好というわけにはいかなかったそうです。
愛情をもってカメと接するということは、時にお互いにとって厳しいことであっても長い目でみて為になるように考え、実行してあげることかもしれません。
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