もう既に知っている飼い主さんも多いでしょうが、ミドリガメは2020年から特定外来生物への指定が検討されていて、これは規定路線でまず規制がかかるでしょう。
原因はミドリガメそのものが悪いのではなく、飼い主さんが飼えなくて捨ててしまったり、逃げたりした個体が野生化し、それによって日本での自然の生態系が大きく被害を受けてしまっているからです。
ミドリガメの規制についてはその内容を把握している方もいるでしょうから、規制がかかってから困らないように今から認識しておいて下さい。
ミドリガメの飼育が禁止になるって本当?
ミドリガメは正式名称をアカミミカメと言いますが、原産地はアメリカ合衆国であり、現在は一匹当たり500円程度と低価格で販売されているのですが、どうしと規制がかかるのでしょうか。
その原因はミドリガメを捨てたり逃がしたりして野生化するケースがとても多く、それから甲羅だけで直径30cmと巨大化するだけでなく、うまくすれば20年以上も生育するので、それによって日本特有の自然の生態系が崩されていることが問題です。
2020年の規制ではミドリガメの輸入・販売・飼育などが制限されてしまい、それに違反すると個人では懲役3年以下もしくは罰金300万円以下という厳しい罰則が適用されてしまいます。
そしてこの規制対象になる飼育などには繁殖も含まれているので、規制が施行されると規制以前に飼育されていた個体を除き、日本では個体数が増えていかないことになります。
規制がかかってからの飼育に必要になる許可とは
2020年に規制が施行されたとしても、それ以前に飼育されていたミドリガメについては、施行されてから六か月以内に申請をして許可が受けられたらそのまま飼育ができます。
ただし、この許可には逃げ出さないための飼育環境の改善や、逃げ出した場合の対策のためのマイクロチップの埋め込みなど、行わなければいけないことがたくさんあります。
また個人では新たな個体を飼育することが不可能になりますが、管理体制がしっかりした環境での研究目的では新規に飼育することもできます。
このような事態になったのはあまりに違法投棄する飼い主さんが多かったからであり、これからの飼育次第によっては規制が緩和されて再び自由に飼育できるかもしれません。現在飼育している飼い主さんは最後まで責任を持って飼育して下さい。
どうしてここまで厳しい規制がかかるのか
日本固有の生物というのは外国産の動物に比べてとても弱く、外国産の動物を無秩序に投棄したために日本では生態系に大きな被害を受けている場所が数多くあります。
特に有名なのはブラックバスやブルーギルで、これらの魚によって日本にしかいない貴重な魚類が絶滅の危機に瀕するほど深刻な問題になっています。
ミドリガメはあまり魚を食べる印象がありませんが、野生では普通に淡水の魚を捕食していて、長期間生育できることと体格の大きさから、餌もたくさん必要になってしまうのです。
現在飼育している飼い主さんに原因があるとは思いませんが、以前の飼い主さんの身勝手な行動がなければ規制をかける必要もなかったのでしょう。
飼育をしている者の責任としてこの規制は真摯に受け止める必要があります。
まとめ
行政がここまで厳しい規制をかけるのは、多くの貴重な日本固有の生物が絶滅する可能性があるほど危険度が増したのに、今までの規制ではあまりにも緩くて全く改善しなかったからです。
人間によって絶滅した生物は数多くいて、一度でも絶滅したら復活はできません。人間は生物を減少させますが増加することもでき、鳥のトキがいい例でしょう。
ミドリガメはもう少しで個体数を増やすことができなくなりますが、いつの日か再び自由にミドリガメが飼育できるように頑張っていきましょう。
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