たくさんの種類があるペット用の亀の中でも比較的飼いやすいことで人気のミドリガメ。
丈夫で育てやすいのはいいのですが、思った以上に早く大きくなります。
また亀の中でも活発な方なので室内で飼育をつづけるのが難しい時、お庭やベランダで室外飼育へ移行する方も多いです。
今回はベランダでミドリガメを放し飼いする時のポイントを調べてみました。
ミドリガメの特徴
ミドリガメは正式名を「ミシシッピアカミミガメ」といい、北アメリカ原産の種です。
彼らが日本でお馴染みになったそもそもの理由も、その特徴である頑丈さに由来します。
輸送しやすく、繁殖も手軽なので瞬く間にメジャーな存在になりました。
性質は活発で、ややもすれば全体的にかなりの暴れん坊です。
また動作も機敏で運動脳能力が高く、上手に飼育環境を囲わないとすぐ脱走してしまいます。
特にベランダで室外飼育する場合には、落下してしまう危険が高いのできちんとした対策が必要です。
放し飼いできる飼育環境作りのポイント
最近流行しているのビオトープ作りのノウハウは様々な面でミドリガメの室外飼育環境作りに役立ちます。
ベランダのようにある程度サイズが限られた中での飼育環境作りをすることになるため、その箱庭的な環境構築の基本的な考え方がそのまま流用できるからです。
さらに亀の飼育環境の場合、水場と陸場の両方が必要であること、日光浴できるスペースと同時に直射日光や外敵から身を隠すための日陰が必要なので草木を添える必要があることなどが挙げられます。
今回は特にミドリガメの飼育環境を作る場合に加えて注意するポイントを考えてみたいと思います。
まずはなにより脱走を防止するために、外壁に一工夫することです。
前述の通り、ミドリガメは脱走の名人です。
しかもベランダの場合、放し飼い用のスペースを抜けてしまえば、人間用の柵を抜けてそのまま外へダイブするのは造作もないことで、その結果は亀自身はもちろん時には下にいた人などにも悲劇をもたらすことになります。
放し飼い用のスペースを仕切る外壁にはミドリガメが脱走できないようにする工夫が絶対的に必要です。
最も効果的な方法は、ヘリの部分に「かえし」を付け加えることです。
これもかなり頑丈に、かつ大きめに作る必要があります。
次に下に潜り込むための草陰などを配置する時にはミドリガメの年齢に気をつけましょう。
もともと亀は雑食性の生き物ですが、幼少の頃はあまり草食をしない傾向にあります。
しかし成育していくにしたがって草食が活発になっていきます。
最初環境作りをした頃にはあまり草を食べなかったミドリガメが、気がつくと放し飼いスペース内の全ての植物を食べつくしていた、などというケースもよく聞きます。
体長7cmくらいを目安にして手直ししてあげるようにしましょう。
そして水換え清掃がしやすいように工夫をしましょう。
本当のビオトープと違い、自浄作用のあるように生態系を構築できるわけではありません。
また、ミドリガメは活発に動き水を汚しやすいうえ、特に気温の高い4月〜10月の時期はサルモネラ菌の増殖とそれに伴う感染のリスクが高まります。
容器の底面に水換え用の排水口を開けるなど、こまめな水換え清掃をしやすくする工夫が必要です。
まとめ
ミドリガメをベランダで放し飼いできるようなスペースを作る場合、ビオトープ作りのノウハウを基本とするととても便利です。
しかしやはりそこには亀を飼うスペースとして加えなければならない独自のポイントがあります。
今回は特に最低限必要なことを紹介いたしましたが、実際にベランダで放し飼いを始めてみると様々なことがあると思いますので、その都度工夫や改良を加えてご自分だけのステキな亀庭をベランダに作り上げてください。
今のあなたにおすすめの記事