亀を飼う上で重要なポイントとなる日光浴。
しかし日中は学校や仕事でなかなか手をかけられないという方も多いかと思います。
光を浴びることが必要というならば、夜間に室内で一緒に過ごす時に浴びる蛍光灯の光ではだめなのでしょうか?
亀の日光浴と蛍光灯をはじめとする人間の生活灯について調べてみました。
日光浴で亀が求めるものは紫外線
公園の池や道端の用水路で亀を見かける時、のんびりといわゆる「甲羅干し」、日光浴をしている姿が多いのではないでしょうか?
忙しい時にはつい「亀はのんきでいいよなぁ・・・」なんて思っちゃいますが、あの状態も天敵のカラスの襲撃などのリスクをはらんだ彼らなりに生きるための必要な行動なのです。
生物にはそれぞれに独自の生態がありますが、日光浴を重要な行動として取り入れている亀は珍しい存在です。
それは彼らの特徴である大きな「甲羅」という外骨格が関係しています。
骨組織の形成、維持に大切なものといえばもちろんカルシウムですが、実はそれだけでは十分ではありません。
カルシウムやリンなどのミネラル分の吸収を助け、骨組織の形成・代謝に関係する「ビタミンD」という栄養素が不可欠なのです。
このビタミンDという栄養素を得る手段は、食物からの摂取だけではなく、紫外線を浴びることでも生体内で生成されます。
他の生物に比べて特に大きな骨組織を持つ亀は、その維持のためより多くの紫外線に浴びる必要があるのです。
蛍光灯など生活灯に含まれる紫外線量
日常生活の中で身の回りにある灯りの中にももちろん紫外線は含まれています。
しかしそれは直射日光と比べると微々たるものです。
仮に蛍光灯の光に含まれる紫外線量を1とするならば、LED電球だと2〜3くらい、白熱電球だとやや多く8〜10くらいになります。
それに比べて直射日光の紫外線量は600から700くらいになります。
やはり生活灯で日光の代用品とするのは難しいようです。
そこで日中にケアしづらい方には嬉しいお助けグッズとして飼育用の紫外線ライトとバスキングライトという物があります。
紫外線ライトはそのまま紫外線を照射する物で、ペットショップに行くと紫外線の強さごとに主に3つの度数(3.0、5.0、10.0)があります。
亀の場合一般的な種類の水棲ガメならば5.0が適しています。
バスキングライトは日光浴の陸場を温めるための物です。
水槽の大きさや気温に合わせて適切なものを選ぶ必要がありますので、店員さんに相談し、暖かい季節用、寒い季節用の2種類ほどを揃えたいところです。
また、熱を放射する物なので照射距離や位置、時間などによって亀にやけどを負わせてしまったり、部屋の物に近すぎて火事になるなどの事故の原因にもなりますから取り扱いには注意が必要です。
水槽内の温度を適切に調整するサーモスタットを接続して使用するのがオススメです。
まとめ
もちろんお日様にあたることが一番であることは変わりません。
けれど日中に亀のケアをするのが難しい場合であっても、対処することは可能です。
そうして亀との生活を過ごす中で、時折天気のいい休日など、亀と一緒にお日様にあたってのんびりした時間を共有する、そんなことも亀と暮らすことの醍醐味なのかもしれません。
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