クサガメは半水棲のカメで、野生では池や沼、水田などに生息しており生息範囲も本州、四国、九州などに広く分布しています。
もともと野生では変温動物であるカメは冬眠します。
暖かい土の中で春を待つのですが、室内で飼育しているカメには冬眠は必要なのでしょうか。
冬眠させるとしたら、どのようなことに気を付けるとよいのでしょう。
飼育しているクサガメの冬眠について!気を付けるポイントは?
カメはもともと自分で体温を調節することができない動物です。
野生のカメが休眠するのは冬や夏の環境が苛酷になる時期です。
冬ならば冬眠、夏ならば夏眠です。
冬眠はよく聞きますがカメの場合は、自分で体温を調節することが出来ないので夏は自分の体温が上がりすぎてしまいます。
そうした状況をさけるために夏でも休眠します。
そうして過酷な状況になると自らの代謝をさげ、その状況を乗り切ろうとします。
なので、野生のカメにとって冬眠などの休眠は生きる上でとても大切なサイクルの一つなのです。
しかし、飼育しているカメはその過酷な状況になることはほとんどないでしょう。
水槽にはヒーターも入りますし、夏は室内も快適な室温になっています。
飼育しているカメにとって休眠は必ず必要なものではないようです。
無理に休眠させることは体力がないカメや子ガメにとっては大変危険な行為になります。
冬眠が必要となるのは、体力のある繫殖期を迎えた親ガメになります。
冬眠することによって繁殖にチャレンジできるかもしれません。
冬眠させる時期
日本に生息しているカメは東日本であれば10月頃、西日本では11月頃が目安です。
大体最低気温が10℃前後になると動きが鈍くなってきますが、カメの種類によってまちまちになります。
冬眠期間は長くても4ヶ月前後にしましょう。
冬眠前の準備
まず、冬眠させる年の春から夏にかけてしっかり餌を与えカメに体力をつけさせます。
十分に体力がついたら冬眠前にカメのお腹の餌をすべて排泄させます。
体内に餌が残ったままだと、餌が体内で腐り病気の原因になるのを防ぐためです。
冬眠させる2~3週間前から餌を与えずに、お水だけ与えます。
飼育容器で冬眠させる場合は、半水棲種でしたら、水の中で冬眠させた方が安全だといわれています。
なので、飼育容器の水深は15~30㎝になるようにし、甲羅から上の水面までが10~15㎝になるように調整しましょう。
あとは、普段と同じようにしますが、水中のヒーターは取りましょう。
また、屋外で冬眠させる場合、気温は自然のままになります。
秋になり寒くなってきて食欲が落ちてきたら、徐々に水深を深くしていきます。
最終的には室内の飼育と同様、甲羅から上の水面まで10~15㎝になるようにします。
飼育容器や池の氷が厚くならないようにするため、すだれやシートをかけておくことも大切です。
室内で冬眠させる場合は冬眠容器を5℃前後に保つようにします。
寒すぎたり冬眠するには暖かすぎたりするとカメが体力を余計に使い冬眠に失敗してしまうこともあります。
最高気温が15℃を超えるとカメは自然と冬眠から目覚めます。
冬眠から起こすとき
カメは気温が15℃を超えると自然と目覚め動き出します。
クサガメのような半水棲種はカメが動き出したら2週間ぐらい時間をかけて徐々に水位をさげ通常の飼育環境に戻します。
そのあたりから、餌を与えましょう。
まとめ
カメの休眠は、カメが野生化で生き残るために編み出した生存方法の一つです。
しかし、体力のないカメや子ガメにとっては失敗するとリスクを伴うこともあります。
休眠させるのであれば体力のある親ガメにしましょう。
きっと春が来るのが待ちどおしくなりますね。
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