人間に好き嫌いがあるように亀にも餌の好みがあります。
美味しい餌の味を覚えてしまうと、他の餌を食べなくなってしまう亀もいるようです。
亀にとって美味しい餌のひとつとして、エビがあげられます。
エビばかりを食べているとどうなるのか、そしてもし偏食になってしまったらどう対応すれば良いのか、調べてみました。
餌はエビばかりで大丈夫なの?その改善方法は?
そもそも、亀はどのような栄養を摂取することが望ましいのでしょうか。
亀が生きていくために必要な栄養素はいくつかあります。
タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などです。
特にカルシウムとリンのバランスは重要で、亀の甲羅や骨の形成に関わってきます。
どちらかに栄養が偏りすぎると上手く形成することができず、病気になる可能性があるため注意が必要です。
ちなみに炭水化物はあまり必要がありません。
亀は変温動物で、周りの気温に合わせて体温を調節しています。
人間は一定の体温を保つためエネルギー源となる炭水化物を摂取しますが、亀はその必要がありません。
亀が必要な栄養素をおさえて、健康維持に気をつけたいものです。
ではエビにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか?
エビなどの甲殻類にはカルシウムが多く含まれており、生き餌として亀にはオススメです。
価格が安く動きも遅いため、亀が捕まえやすいというメリットもあります。
水棲ガメにとっては手軽にカルシウムを摂取できる良い餌だと言えるでしょう。
ただ、カルシウムが豊富だからと言って、エビだけ食べ続けるようなら問題です。
たしかにエビは亀にとって魅力的で美味しさも持ち合わせていますが、必要な栄養素を全て賄えるわけではありません。
人工飼料を合わせて与えることで亀の健康を維持することができるのです。
また、亀は胃が弱く、エビを食べすぎると栄養過多になり、病気になるリスクが高まります。
その背景として亀の生態が理由としてあげられます。
野生の水棲ガメは小回りがきかず、泳ぎは決して早くありません。
餌も浮いている魚などを食べて生活しています。
本来ならエビを自ら捕まえ、毎日餌にありつける環境で暮らしてはいないのです。
亀が甲羅を背負っているのは栄養を蓄えるためなのです。
動きが遅いのはエネルギーの消耗を極力抑える目的があります。
つまり、少ないエネルギーを溜め込み生きている亀に、栄養過多なエビを与え続ければ、亀はあっという間に消化できなくなります。
その結果、体調不良を引き起こすのです。
もしエビばかりを好んで食べるようなら、その食生活を正さなくてはなりません。
まずは餌の改善から。
人工飼料に変えて少しずつ与え続けます。
食べなければ片付け、エビはおやつ程度に食べさせましょう。
餌を与える間隔も2日に1度程度にし、必要であればもう少し開けます。
かわいそうだと思うかもしれませんが、亀は甲羅に栄養を蓄えているのですぐに弱ることはありません。
また生き餌は亀が好む傾向があるので、エビ以外の生き餌を食べさせるのも方法の1つです。
エビでなくても、亀が偏食を起こしたらすぐに正すようにしましょう。
習慣になってからでは食生活の改善に時間がかかり、亀の健康にも影響が出ます。
喜ぶからといって好きなものばかりを与えないよう、飼い主は充分な注意が必要です。
まとめ
人間が偏食をすると病気になるように、特定の餌ばかりを食べることは亀の体調不良を引き起こす原因になります。
かわいいからといって好きなものを与えるのではなく、亀の様子を見て栄養管理を行なうのは飼い主の責任ではないでしょうか。
亀の健康を守りながら、飼育を楽しむ必要があります。
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