初夏から夏にかけて、ウミガメは産卵のシーズンを迎えます。

ところで、みなさんは、ウミガメの性別に、産卵の時の温度が関係しているということを、知っていますか。

今日は、ウミガメの産卵と温度の意外な関係について、まとめてみました。

ウミガメ 産卵 温度

ウミガメの産卵に適した砂浜って?

ウミガメの卵がきちんと孵化するためには、卵が埋まっている砂浜の温度が、とても重要です。

砂の適温といわれているのは、約26~35度ほど。

この温度よりも低い温度の砂浜では、卵が孵化することはできません。

そのために、雌のウミガメは、太陽の光が十分に当たり、しっかりと砂浜があたためられるような場所を、産卵場所として選ぶのです。

でも、現在、地球は温暖化の一途をたどっていて、平均気温も上昇傾向にあります。

この地球の温暖化が、ウミガメの卵にも大きな影響を与えているそうです。

それは、卵が孵る適温以上に、砂浜の温度が上がってしまうこと。

地球の平均気温が上昇するということは、砂浜の温度も比例するように高くなってしまいます。

ウミガメの卵が孵る適温を超えてしまった砂浜では、ウミガメの卵は、穴の中で蒸し焼きにされてしまい、孵化することができなくなってしまいます。

これは、とても危機的状況であると話す専門家もいます。

地球規模で起こっている温暖化という現象は、世界中の、数千匹におよぶウミガメの産卵に、悪い影響を与える可能性があるのです。

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産卵するときの温度で性別が決まるの?

ウミガメの雄と雌の個体数は、卵が孵化する際の砂の温度で決まります。

砂の温度が約26度だった場合、雄が孵化する確率が上がります。

砂の温度が32度を超える場合には、雌が孵化する確率が上がります。

本来ならば、ウミガメ全体の個体数は、雌雄の数が、それぞれ、絶妙なバランスで成り立っています。

この雄の数と雌の数のバランスが、地球温暖化によって、崩れてしまう危険性があるのです。

なぜなら、雌とつがいになる雄が減ってしまうからです。

それは、結果的に、産卵する卵が減ってしまうということ。

ただでさえ絶滅危惧種に指定されているウミガメの個体数が、さらに減ってしまう可能性もあるため、ウミガメにとっても、地球の温暖化は、軽視できない、深刻な問題なのです。

まとめ

ウミガメの卵が孵る時の温度は、ウミガメの性別を決めるための、重要な鍵だったのです。

ウミガメの個体数減少の陰には、地球の温暖化があることもわかりました。

地球温暖化は、決して、私たち人間だけの問題ではありません。

貴重な生態系を守るためにも、早急な対策が必要なのです。

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