地球上には、たくさんのカメが生息しています。
その中でも有名なのは、リクガメとウミガメですね。
ところで、この2種類のカメたちは、同じ祖先から、生まれたのでしょうか。
また、進化の過程で、どちらが先に地球上に誕生したのでしょうか。
カメの祖先は海にいた?
ウミガメの祖先でもある、最も古いカメの化石が、中国の貴州省で見つかりました。
この化石は、約2億2000万年前のものと推定され、今のウミガメや一般的なカメのように、背中側に甲羅を持っておらず、お腹側にだけ、甲羅の付いた動物でした。
カメは分類学上、爬虫類に属し、他の爬虫類と同じように、もともとは背中に甲羅を持っていませんでした。
その後、爬虫類として誕生したカメの祖先は、お腹側に、甲羅を付けた姿に進化したのです。
このことが物語っているのは、お腹を守らなければいけない環境で生活していたということ。
カメが、ずっと陸上で生活していたなら、お腹よりも先に、背中側を守るために甲羅を付けなければいけません。
でも、カメの祖先は、その逆に、お腹側から甲羅を身に付けました。
これは一体、どういうことなのでしょうか。
カメの甲羅が物語る進化の歴史
カメたちの祖先は、まず、お腹側にだけ、甲羅を身に付けました。
それは、下からも攻撃される環境で生きていたという証となります。
つまり、カメの祖先は、お腹側からも攻撃される可能性がある、海の中で生活していたと考えられるのです。
その後、海で生活していたカメの祖先の中から、再び陸上に戻ったカメたちがいました。
陸上へと生活の場を移した彼らは、お腹側だけではなく、背中側も守らなくてはいけない環境に身を置くことになりました。
そのため、彼らは、背中側の肋骨を甲羅へと進化させたのです。
これが、ガラパゴスゾウガメなど、陸上で生活するカメたちの祖先だと考えられています。
そして、この中から、もう一度、海へと生活の場を変えたカメたちがいました。
これが、現在のウミガメの祖先だと考えられているのです。
ウミガメは、カメの祖先が、陸から海へ、そして海から陸へ…。
何度も何度も生活の場所を変えて、進化を遂げた動物だったのです。
まとめ
地球上に先に誕生したのがリクガメ、その後に誕生したのが、ウミガメだということがわかりましたね。
カメの甲羅には、カメたちの進化の歴史が刻まれていました。
今後、カメたちの研究が進み、どのようなことが明らかにされるのか、とても楽しみです。
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