ペットショップでよく見かけるミドリガメですが、ミドリガメは元々日本の亀ではないという事はご存知でしたでしょうか。
よく池でミドリガメが泳いでいるけど、本当に日本の亀ではないの?
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
日本在来・固有の亀はどのような亀なのでしょうか?
また、何で日本の亀じゃないミドリガメが野性にいるのでしょうか?
今回はそのような疑問について調べてみました。
日本在来種・固有種の淡水性亀
日本在来種の亀として挙げられるのは、ニホンイシガメ、クサガメ、リュウキュウヤマガメ、ニホンスッポン、ヤエヤマイシガメ、ヤエヤマセマルハコガメです。
この中でもニホンイシガメとリュウキュウヤマガメは日本の固有種です。
ヤエヤマイシガメとヤエヤマセマルハコガメは固有亜種と位置付けられております。
スッポンについては、固有亜種とする説と、中国等との個体群と同一であるとする説が分かれております。
クサガメについて
クサガメは以前までは在来種とされておりましたが、現在では日本国内でクサガメの化石が発掘されないことから、江戸時代以降に朝鮮半島や中国から持ち込まれたものではないかという見解がされております。
遺伝子的な視点から考察しても、日本のものと、朝鮮半島や中国大陸のものと差異がないとの事なので、外来種の可能性が濃厚となっております。
日本の在来種・固有種は外来種によって数が激減している
現在、ペットとして持ち込まれた外来種が野生化して在来種・固有種を脅かしております。
亀の世界でも例外ではなく、日本に生息している野生の亀のうち、外来種のミシシッピアカミミガメが5~6割を占めていると言われております。
ミシシッピアカミミガメの子供はミドリガメと呼ばれ、ペットショップでも安く購入が出来ます。
それ故に気軽に飼う事が出来るのですが、大きくなりすぎると場所や費用がかかってしまい、野性に捨ててしまう人が多いのが現状です。
ニホンイシガメ等の日本在来種はこれら外来種が野生に放たれた事により、住処を奪われ年々数が減ってきております。
また、外来種と在来種との間で交雑種が誕生する事もあり、生態系が大きく崩れてしまっております。
現在ではカミツキガメが特定外来生物に指定されておりますが、ミシシッピアカミミガメも2020年を目処に特定外来生物に指定するよう動いております。
まとめ
亀は元々在来種が少ないのですが、さらに外来種の野生化によって個体数が激減しております。
亀に限らずですが、生き物を飼う時は事前にその生き物について知識をつけ、最後まで面倒を見る責任を持ってから飼うようにして下さい。
無責任な飼育は、その生き物自身や自然環境に不幸をもたらしてします。
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